■彼岸とは
彼岸の語源には諸説がありますが、仏教用語の「波羅密(はらみつ)」もしくは
「波羅密多(はらみた)」を意訳した言葉が「彼岸」と言われています。
昼と夜の長さがほぼ同じになり、太陽が真東から昇り真西に沈む春分と秋分に、
西にあると考えられていた、煩悩を超えた向こう岸(=彼岸)の極楽浄土を想い、
そこにいるご先祖様を敬う意味が込められていると言われています。
法律上では、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日、
秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」とされており、
明治時代からの休日を受け継ぐ形で
昭和23年に「国民の祝日に関する法律」で国民の祝日として制定されました。
春秋どちらの祝日も、年ごとに国立天文台の観測を基に閣議で日付が決定されており、
閏年(うるうどし)とその前後では日付が1日ずれることもあります。
■彼岸には何を行うのか
日本で一般的に行われている仏事としての「お彼岸」とは、
春分の日・秋分の日を中日として、その前後3日の合計7日間に渡る期間に
ご先祖の供養を行う行事・慣習で、
正式には「彼岸会法要(ひがんえほうよう)」と呼ばれます。
また彼岸の初日を「彼岸の入り」、最終日を「彼岸の明け」と呼びます。
お彼岸の期間にはお墓参りをし、お線香や供花・供物を供えたり
仏壇や仏具の掃除を行います。
また、多くの寺院でお彼岸の法要が開かれます。
この彼岸会法要は日本独自の仏事として、お盆と並び広く知られています。
その歴史は古く、およそ1200年前の西暦806年には
お彼岸の法要が行われていた記録が日本後紀に記されています。
■墓所での法要・お墓参り
家族全員でお墓参りをすることが一般的です。
故人が亡くなって初めてのお彼岸の際は、
読経をお願いするなど特に手厚くお参りをします。
お墓参りの際は、お墓を水で流して掃除をします。
お墓の掃除は、水を入れる桶やひしゃくなどは
墓所に用意されている場合が多いですが、
細かい文字や彫刻の部分をきれいにするために
ブラシなどを用意しておくと便利です。
お掃除が終わったらタオルなどで水気を拭き取り、
お墓にお線香・供花・供物をお供えします。
■お数珠
お墓の掃除、お手入れが済んだら
ご先祖様をお祀りする線香・供花・供物をお供えして数珠を持ち合掌します
お数珠の形や使い方は宗派によって異なりますが
一般的には左手に持ち、親指と人差し指の間にかけて合掌します
仏様と心を通い合わせる大切な仏具ですので、お彼岸だけでなく
普段使いもできる数珠をきちんと持ち合掌しましょう
■ご家庭での法要
お墓と同じく、ご先祖様をお祀りする仏壇・位牌・仏具も
お掃除・お手入れをし、線香・供花・供物をお供えします。
お彼岸のお供え物として広く用いられている
ぼたもち、おはぎは、それぞれ春秋に咲く花の名前から取って
牡丹餅(牡丹)・お萩(萩)と呼ばれていますが、
どちらも同じものになります。
■お線香を贈りましょう
お盆やお彼岸、喪中葉書が届いた時や
葬儀に参加できなかったときはお悔やみに進物線香を贈りましょう
里帰りの本家の仏壇にお供えすれば
ご先祖様もきっと喜んでくれるはず
のし掛け・包装無料サービスをおこなっておりますので
是非ご利用下さいませ