唐木仏壇について <オーソドックスだけど歴史ある唐木仏壇>
日本の仏壇といえば、やはり唐木仏壇が一番しっくりくるかもしれません。
仏壇というのは大きく唐木仏壇と金仏壇、最近では家具調仏壇に分けられています。
唐木仏壇というのは唐木(紫檀、黒檀、鉄刀木)などの輸入銘木でつくられた仏壇の総称だと言われ、ケヤキ、桑といった国産の銘木でつくられたものも唐木仏壇と呼ばれることもあります。 他にも白木に塗装したもの、印刷された木目のシートを貼ったものも唐木仏壇と呼ばれているのだそうです。
自宅に仏壇がない方でも一度はどこかで目にしたことはあると思います。 ご実家や親戚のお宅に大きな仏壇はありませんでしたか? 唐木仏壇は、最初に言ったように仏壇といえば、というオーソドックスなものとして古い時代から使われてきたものです。
唐木仏壇は落ち着いた、それでいて重厚な風合いが特徴です。 彫刻部分もとてもすばらしく精密につくられているのもまた特徴なのです。 毎日気持ちよくお掃除などができるようにつくられている、というのも特徴のひとつなんですよ。
なんと江戸時代から100年以上の歴史を持つもので、東京唐木仏壇、大阪唐木仏壇は伝統工芸品として指定されています。 静岡唐木仏壇、徳島唐木仏壇もまた有名です。
どうして「唐木」と呼ばれるのか、それは唐木(からき)というのは黒檀や紫檀など日本へ輸入されてくる銘木全般をそのように言います。つまり唐(中国)から日本へやってきた木だということから唐木と言われるようになりました。 黒檀や紫檀というのはとても高価なものです。黒檀は東南アジアなど。紫檀はタイやベトナムなどが産出国になります。 国産のケヤキや桑、屋久杉、そして唐木以外のメープルやオーク、チークといった輸入銘木も材料として使われています。
使われる材質によって仏壇の表情はガラリと変わります。 たとえば黒檀。 唐木仏壇の材料としても代表的なものですが、光沢のある黒と硬いのが特徴で耐久性に優れています。 屋久杉や桑は国産の材料としては唐木仏壇の中でも最高級品と言われています。 同じく国産のケヤキは板目が美しいので人気があります。寺院仏具、神棚などにも使用されている材料です。材質も硬いので耐久性の面からも仏壇に向いていると言われます。
唐木仏壇はさまざまな工法で作られていますし、その材料によってそれぞれに違ったものが出来上がります。 その工法、材料などの違いにより仏壇の値段も大きく変わってくるものです。
仏壇は、最近では家にないという人も多いようですが、亡くなった方や自分のご先祖様との対話の場になる大切な存在です。 値段に違いはあったとしても仏壇というものは家族にとってとても大切なものには違いありません。
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